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(2) システムの概要

文書管理業務の特徴を考えた時、クライアント・サーバシステムが有効であると考えられた。システムは文書のライフサイクル全体を通して捉えられ、その機能としては「文書管理システム概要書」の中で文書の共有化、決裁の迅速化などがあげられている。

 

文書管理業務の特徴としては、データを一方的に集めるだけでなく、双方向の通信機能や非同期のメッセージ処理機能などが必要になることがあげられる。例えば、夜間まで住民にサービスしている施設や、図書館のように土曜日や日曜日にもサービスを提供する施設との文書交換も必要なのである。

このようなシステムを構築するためには、パソコンを使ったクライアント・サーバシステムが有効であると考えられた。低価格であり、エンドユーザ・コンピューティングによる業務の効率化も期待できるからである。

文書管理システムでは、文書の発生から収受、登録、加工、保存、廃棄までのライフサイクルを通した管理を目指している。さらに、作成された情報をすばやく検索して参照・加工し、意思決定の参考にすることを可能にしている。このことにより、全庁の情報を管理し、区民に対する情報公開や職員への情報提供を行うシステムが実現できる。

しかし、文書管理には一定のパターンがないということが問題となった。事案決定書(起案用紙)の様式だけは決まっているが、その様式にしても所属によって異なっているのが現状であった。又、本文の書式が業務ごとに法律や規則で定められていた。

そこで、プロジェクト・チームは文書管理システムが持つべき機能を「文書管理システム概要書」にまとめた。システムの目的は大きく分けて6つあり、その目的と、それらを実現するために必要な機能を表4−2にあげる。

 

 

 

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